君がいた風
chapter 2: Small hope
暖かい風がこの草原にふく。
その風に乗って俺はオカリナを吹く。
美紀はそのオカリナが大好きだった。
今のオカリナはいつもの元気な音、楽しそうな音を出さない。
まだ傷が残ってるのだろうか。
美紀が消えて2週間が経つ。
俺は・・・美紀を捨てて新しい道、新しい人を探そうか?
美紀、お前は何処にいるんだ?
悲しさが溜まり、俺はオカリナを力いっぱい投げた。
オカリナが消えたとき、俺はまた泣き始めた。
目を開けた。
夕暮れだった。
そろそろ家に帰ろうかと思ったら、俺の足元に何かが包まってるのに気づいた。
白い猫だった。
その白猫の近くに俺のオカリナがあった。
オカリナを拾った同時に猫が起きた。
猫の綺麗な青い目が俺の目と会った。
目が会ったときに変なことが起こった・・・
なんと、猫が喋りだしたのだ。
「ああ、そのオカリナ君の物だったのね・・・」
びっくりした。猫は喋らないはずだった。
「美紀ちゃんの彼氏だよね?」
俺は猫に頭を下げた。
「んじゃ、手伝ってあげるよ!ついておいでよ、彼氏クン」
「ちょっと・・・待って・・・!」俺は猫に叫んだ。
「猫が美紀を知るわけないだろう・・・あと、猫が喋るわけがないだろう!
猫はちょっと首を傾げ、また話し出した。
「彼氏クンは・・・まだ分かんないんだね。私は美紀ちゃんのS.O.Sなんですよ!美紀ちゃんのことは後で話すから、ついて来てよ。」
白猫は白いポータルを開け、その中に消えていった。
俺はあたりを見渡してポータルの中へ入っていった。
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